あなたの姿勢は大丈夫?良い姿勢・悪い姿勢②
メディカルフィットネス パーソナルトレーナー・理学療法士のタケダです。
前回、こちらの記事では、姿勢の基本についてをまとめました。
今日は悪い姿勢になる理由と特徴にはどのようなものがあるのかをまとめました。
姿勢が崩れる要因
- 日々の生活習慣による癖
- 筋力の低下
- 筋肉の緊張
簡単に言うと、日常生活の中の習慣や生活環境によって、姿勢が崩れることが考えられます。
例えばスマホやパソコンを長時間行うために下を見ていることが多い、ソファーに崩れた姿勢で座り続ける等、こうした習慣によって崩れていくことがほとんどです。
もう一つよくあることで、分かりやすいのは痛み。
痛みがあると、無意識のうちに痛みのある場所をかばって動作をすることが多くあります。かばい動作の繰り返しでも姿勢が崩れることがあります。
こうした痛みによる姿勢の崩れによって、またほかの痛みを引き起こされている方も…。
例えば外反母趾や偏平足。
足の親指が内側に入ってしまうことで、足が正しく使うことができず偏平足に。偏平足になることで、膝が内側に入る内また動作に。内またの姿勢になると骨盤は後傾位に。骨盤が後傾すると腰椎は反り腰に…と全てがつながって姿勢が崩れていきます。
(これは逆もあり得ます。反り腰だと内またに、内まただと膝が内側に、膝が内側に入ると偏平足になど)
習慣により起こる姿勢不良・何かの疾患による姿勢不良は見分ける必要があります。整形疾患については、その原因が習慣による物であることもあるかと思います。
- 背骨の変形(脊椎の変形)
- 体幹筋の萎縮
- 体幹機能障害
- 神経障害
- 精神・心理状態
※疾患(側弯症・椎体骨折(骨粗鬆症等)・パーキンソン病・筋疾患 etc…)
背骨の構造
姿勢をチェックをする前に簡単に背骨の構造について見てみましょう。
一般的に背骨(脊椎)は、上から頸椎が7個・胸椎が12個・腰椎が5個あるとされています。(まれにレントゲンをとってみると、腰椎が6個ある人もたまにいらっしゃいます。)
図を見ると頸椎が前弯(前側に反っている状態)・胸椎が後弯(後ろ側に反っている状態)・腰椎が前弯しています。
これを生理的弯曲と言い、この前弯・後弯のバランスが崩れることで、不良姿勢となり、様々な症状が引き起こされます。
悪い姿勢の例
あなたの姿勢はどれに当たるでしょうか?チェックしてみましょう。
猫背フォワードヘッド(頭部前方位姿勢(Forward head posture:FHP))上位交差性症候群
横から見た姿勢(矢状面)で評価したときに、頭部が胸部に対して前方に位置する姿勢のことを言います。
胸椎の後弯が強くなり、それに伴って、頭部も前方へ偏位していきます。また胸椎が後弯すると目線は下に下がることになるので、前を向いた姿勢にするためには、頸部を伸展(後ろにそる動き)する事になります。
ストレートネック
スマホ首と呼ばれるものです。
頸椎は通常、前方へ向かって緩やかなカーブになって構成されています(前弯)。ストレートネックはこの前方への緩やかなカーブが失われた状態でまっすぐになった状態のことを言います。
スマホやパソコン作業などで下を向いている姿勢が多い方に見られる姿勢です。頭は約5kgあると言われていて、頸椎が前弯することで上手に支えています。頭が下を向いた状態で5kgの負荷がかかり続けると前弯が消失するだけではなく、痛みや痺れなど様々な症状が出現して来ます。
反り腰オープンシザースシンドローム下位交差症候群(ローワークロスシンドローム)
腰椎が反り骨盤が前傾した状態のことを言います。
お尻が突き出た体勢となり、ぽっこりお腹の原因にもなります。
長時間の良くない座り姿勢や歩き姿勢、ヒールのある靴で歩く方に起こりやすいです。
フラットバック(平腰)
背骨のカーブが少なくなって、背中から腰がまっすぐになっている状態のことを言います。
仙骨座りと言って背中全体を丸めた状態でもたれる形で座られている方は要注意です。
骨盤が後傾した姿勢になるので、お尻が垂れ下がって見える原因となります。
こういった姿勢によって、腰椎椎間板ヘルニアになる可能性もあります。
スウェイバッグ
重心が前にあるので、足に対して骨盤が前に位置している状態のことを言います。
運動不足や椅子中心生活で筋力が低下している方に多いと思います。
バランスをとるために猫背になっている方がほとんど。
姿勢をよくするには
不良姿勢により脊椎の弯曲が崩れると、筋の緊張が起こる部位・筋の伸長が起こる部位がそれぞれ出てきます。筋の緊張が発生している部位に関しては、ストレッチやマッサージが必要です。筋が伸長されて弱くなっている部位に関しては安定性を作るためにトレーニングをしていくことが必要となります。
どれも共通して言えることは”体幹トレーニング”は必要というところです。姿勢の基本もそうですが、動きの基本も体幹がしっかりしていなければ、姿勢が崩れ、故障を引き起こすことがあります。
日常生活で意識して気をつけられる部分もあります。
スマホやパソコンでの作業の時は背中を丸めたりせず、また、頭もまっすぐの姿勢を心がけましょう。
女性はハイヒール等で不良姿勢を引き起こす事もあるので、履かないようにする、または、ハイヒール使用後はストレッチをするようにしましょう。
座り姿勢についても、特にソファーの沈み込みによる不良姿勢は腰部(腰痛等)に影響を与えます。
”姿勢が悪いと筋力が低下する⇔筋力が低下すると姿勢が悪くなる”
の悪循環を起こさないためにも、日常生活の中でのちょっとした姿勢を意識することは簡単ですので行ってみましょう。
まとめ
こうした日々の習慣による姿勢の乱れが、様々な症状を引き起こす可能性があります。
まずは一度自分の生活スタイルとその姿勢について、振り返ってみてはいかがでしょうか?
そして気になることがあればぜひトレーナー等に相談・評価をしてもらいましょう。
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メディカルフィットネス北12条店所属 理学療法士のタケダです。
整形外科疾患、内科疾患の方、予備軍の方に向けた指定運動療法施設 メディカルフィットネスにいます。
多くの方にとって役立つ情報を配信していきます。
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