転倒予防!バランスUPのためのトレーニング方法!
転倒の原因
躓いて転んでしまった、滑ったなど、転倒する場面は様々です。
しかし、何もないところで転んでしまった、バランスを崩したときに不意に足が出なくて転んでしまったなどの場合は注意が必要です。
転倒する原因としては、
- 全身の筋力低下
- 部分的な筋力低(特に下半身)
- 感覚のズレ
- 反射神経の低下
- などが挙げられます。
筋力低下
そもそもバランスをとるために必要な筋力が足りず、転倒してしまう原因となります。
特に下半身や体幹などの筋力が低下しているとバランスを崩しやすく、バランスを崩した後の咄嗟の反応も出にくい状態になってしまいます。
感覚のズレ
足を真っすぐ出したつもりでも外側や内側に出てしまう場合があります。
これらの感覚は深部感覚の内の運動覚や位置覚といった感覚になります。
脳と手足の実際の動きにズレがあることで、自分の足に躓いてしまったり、思っている以上に足が上がっていなかったなどの理由で転倒につながってしまいます。
深部感覚の低下が起こる原因としては、脳や脊髄の障害、末梢神経などの神経障害が原因となることがあります。
神経障害は病気やケガだけでなく栄養失調や糖尿病などの内科系疾患でも起こることがあるので、感覚と動きにズレがあると思った場合や動かしている感覚が鈍いなどの場合は受診することをお勧めします。
反射神経の低下
加齢により、反射神経が低下している場合、転びそうになった時に咄嗟に手足を出すことができず、顔や頭などから転落してしまう場合があります。
また咄嗟に手を出したとしてもつき方が悪く、手関節の骨折をしてしまう場合もあるので、まずは転ばないようなバランスのトレーニングを行っていくようにしましょう。
転倒によるリスク
転倒によりけがをしなければいいですが、転倒時にはケガをしやすくなります。
転倒により起こるケガで多いものとしては
- 骨折(大腿骨頸部骨折、手関節骨折)
- 頭部打撲
- ぎっくり腰
などがあります。
持病として神経系、特に脊柱管狭窄症やヘルニアなどがある方の場合、転倒の衝撃により神経の圧迫がひどくなり、しびれや痛みが強くなったという方も多くいらっしゃいます。
骨折、特に大腿骨頸部骨折などの場合は最悪寝たきり状態になることもあり、注意が必要です。
その他にも頭部打撲だけかと思ったら数日後に慢性硬膜下血腫というような大けがをしていたという場合も少なくありません。
このように、転倒によるケガは大ケガにつながることも少なくなく、注意が必要です。
転倒を防ぐためには普段から転倒しないように気を付ける必要がありますが、筋力低下などの原因がある場合は対策が必要になります。
以下にはバランスの検査方法とバランスをよくするために必要なトレーニング方法をご紹介していきたいと思います。
慢性硬膜下血腫ってどんな病気?
脳は軟膜、くも膜、硬膜という3層の膜に包まれ、その膜の周りを頭蓋骨が覆っています。
頭を打つなどし、硬膜とくも膜の間の血管が切れ、じわじわと出血し、時間が経過し腫れた状態になることを慢性硬膜下血腫と言います。
出血が速く、打撲直後より腫れてしまう場合の急性硬膜下血腫と比較し、症状の進行が遅く、数日、長い場合は数か月経過して症状があらわれてくることもあります。
症状としては、
- 歩行時のふらつき
- 片手足のしびれ
- 頭痛
- 認知症のような症状(物忘れや反応の低下、性格の変化(怒りやすくなったなど))
などがみられます。
治療には外科的治療が必要です。
このような症状がある場合はすぐに受診するようにしましょう。
バランス能力の確認方法
今回は簡単にできる方法として2種類ご紹介していきたいと思います
ファンクショナルリーチテスト
【方法】
- 壁の横に立ちます
- 軽く手を伸ばします
- 指先の位置をテープなどで目印をつけておきます
- 足を動かさず伸ばせる限界まで腕を真っすぐ伸ばします
伸ばせる範囲が20㎝未満⇒転倒リスクが高い
20~25㎝⇒やや転倒リスクがある
25~30㎝⇒標準値
30㎝⇒転倒リスクが低い
片脚立位
【方法】
- 腰に手を当てます
- 片足を床から5㎝以上離します
- 床についている足がずれないように立ちます
- 両足を着いてしまった、床についている方の足がずれた、腰に当てている手が離れた時点で終了となります
5秒未満⇒転倒リスクが高い
5~10秒⇒転倒リスクがある
10~30秒⇒標準値
30秒以上⇒転倒リスクが低い
バランスUpのためのトレーニング方法
プランク
【目安回数】
30秒×3セット
【方法】
- うつ伏せの姿勢になります
- 前腕で体を支える姿勢になります
- 身体を一直線にするように意識します
- 30秒姿勢をキープします
フォワードランジ
【目安回数】
左右各10回×3セット
【方法】
- 一歩より少し広い幅で足を前に出します
- 上半身を真っすぐにしたまましゃがみ込みます
- ゆっくりと身体を戻し、1の姿勢になります
カーフレイズ
【目安回数】
20回×2セット
【方法】
- 足を肩幅より少し閉じた状態で立ちます
- 姿勢を真っすぐにしたままつま先立ちになります
- ゆっくりと踵を下ろしていきます
- 2、3を繰り返し行います
スクワット
【目安回数】
20回×3セット
【方法】
- 足を肩幅より大きく開きます
- 背筋を伸ばしたままゆっくりとしゃがみこみます
- 膝がつま先より前にでないようにしゃがんでいきます
- ゆっくりと立ち上がります
- 2~4を繰り返し行います
サイドプランク
【目安回数】
20秒×4セット
【方法】
- 横向きになります
- 肘で体を支えるようにします
- 身体を一直線にするように意識しましょう
- 20秒姿勢をキープします
タオルギャザー
【目安回数】
タオル5枚分
【方法】
- 椅子に座ります
- タオルを足元に伸ばしておきます
- 足の指でタオルを手繰り寄せます
まとめ
転倒は百害あって一利なし。
転倒によるケガや病気が原因となり寝たきりにつながることもあるので、転倒を防ぐためにも今からトレーニングをしていくことが大切になります。
トレーニングで筋力、バランス力をUP、維持していくことを普段から意識していきましょう。
このほかにもバランスUPのために必要なトレーニングや転倒を防ぐための運動方法はたくさんあります。
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