足のアーチとは?土踏まずにあるアーチは重要な役目を果たしていた?!足のアーチについて知ろう!
突然ですが、皆様は「足のアーチ」は知っていますか?
土踏まずの部分を足のアーチと表現することもあります。
実は「足のアーチ」は身体を支えるうえで貴重な役割を果たしています。
特に歩いたり、片足立ちになりバランスをとったりするときには非常に重要な役割を果たしておりますので、今回の内容を見て、是非ご自身の「足のアーチ」について目を向けるきっかけになれば嬉しいです!!
是非、最後までご覧ください。
▼この記事を読んで欲しい方
- 足のアーチが何かよくわからない方
- 足のアーチのことを知りたいという方
- 足のアーチを高くしたいという方
- 偏平足の方
- 歩く歩数を意識している方
- よくウォーキングをする方
- 片脚立ちが苦手な方
- バランスを取れるようになりたいという方
- ランニングが趣味の方
▼この記事を読んで分かること
- 足のアーチとはどのようなものを指すのか?
- 足のアーチの構成はどのようなもので成り立っているのか?
- 内側縦アーチの構成要素について
- 外側縦アーチの構成要素について
- 横アーチの構成要素について
- 足のアーチの役割とはどのようなものがあるのか?
- 足のアーチに関連する筋肉はどのようなものがあるのか?
- 内側縦アーチに関与する筋肉について
- 外側縦アーチに関与する筋肉について
- 横アーチに関与する筋肉について
- 長腓骨筋の重要性について
- アーチが潰れてしまうと起きる弊害はどのようなものなのか?
- 内側縦アーチが潰れると起きる弊害について
- 外側縦アーチが潰れると起きる弊害について
- 横アーチが潰れると起きる弊害について
足のアーチとは
まずは、「足のアーチ」とはどのようなものを表現しているのかという点をお伝えしていきます。
足のアーチ=土踏まず
とも表現することができます。
ですが、あまり知られていませんが、実は足のアーチは3種類のアーチが存在しています。
- 内側縦アーチ
- 外側縦アーチ
- 横アーチ
上記の3つのアーチが存在しています。
よく知られていて、皆様のイメージになりやすいものは「内側縦アーチ」です。
内側縦アーチ=土踏まずとも言えるでしょう。
足のアーチはどのような構成で成り立っているのか?
では、それぞれがどのような構成で成り立っているのかを見ていきましょう。
内側縦アーチの構成要素
構成要素
- 踵骨
- 距骨
- 舟状骨
- 内側楔状骨
- 第1中足骨
キーポイントになる部分
内側縦アーチのキーポイントになる部分は【舟状骨】です!!
舟状骨の部分が内側縦アーチで最も高いポジションにある骨であり、この舟状骨が上手く活動していることが重要です。
外側縦アーチの構成要素
構成要素
- 踵骨
- 立方骨
- 第5中足骨
キーポイントになる部分
外側縦アーチのキーポイントになる部分は【立方骨・踵立方関節】です!!
外側縦アーチは縁の下の力持ちとして重要な役割を果たしています。
横アーチの構成要素
構成要素
- 内側楔状骨
- 中間楔状骨
- 外側楔状骨
- 第1~5中足骨
キーポイントになる部分
外側縦アーチのキーポイントになる部分は【中間楔状骨】です!!
横アーチは足の形を正常に保ち、衝撃を上手く吸収するために重要な役割を果たしています。
足のアーチの役割とは?
それぞれの足のアーチの構成要素を把握したところで、次に足のアーチがどのような役割を果たしているのか?をお伝えしていきます。
足のアーチには大きく分けて3つの役割があります。
- 衝撃吸収機能(クッションの役割を果たす)
- バネ機能
- バランス能力向上機能
上記の3つの役割が存在しています。
では、それぞれがどのようなものなのか?詳しく見ていきましょう。
衝撃吸収機能(クッションの役割を果たす)
人は発達の過程で二足歩行というものを手に入れてきました。
二足歩行を行うことで、地面に接地する部分が限られます。
そうです!!人は歩いたり階段を上ったり、走ったりするときに必ず「足の裏」が唯一地面と接地している状態となります。
人は歩いたりするときに体重を足で支えて移動を行わなければなりません。その時に、地面に接地した足には衝撃が加わります。
足裏への衝撃を足のアーチが吸収し、クッションの役割を果たしているのです。
特に衝撃吸収の重要な役割を果たすアーチは「内側縦アーチ」です。
偏平足のように内側縦アーチが下降し、アーチが保たれていない状態となると、足裏への衝撃を十分に吸収することが出来ず、足の痛みに繋がってしまったり、足底筋膜炎と言われる障害に繋がってしまう場合もあります。
バネ機能
人は歩くときに足の機能を上手く活用して歩行動作を行っています。
ただ、前に足を出して歩いているわけではなく、自然と足の裏にあるアーチをバネのように使って運動を行っています。
ここで重要になるキーワードが「ウインドラス機構(windlass mechanism)」です。
ウインドラス機構は別名=巻き上げ機構とも表現されることもあります。
少し難しい説明となりますが、
ウインドラス機構とは…
母趾MTP関節を過伸展することにより足底腱膜が緊張し遠位に巻き取られ、その結果、内側縦アーチが挙上する現象
のことを指します。
人は歩くときに自然と順番に足の裏を付けています。
踵接地→足の外側をつけていき→踵が浮き→親指が最後に離れる
という順番を辿っていきます。
この一連の歩行動作の中で、ウインドラス機構がポイントとなる部分は「立脚後期の踵が浮き始めた時」です。
歩行時のバネの働きと同時に、歩く中での体重移動を円滑に行うために重要な役割を果たしています。
足の裏の筋膜や、筋肉が固まってしまうと、バネのように足の裏を使うことが難しくなり、ウインドラス機構を上手く活用することが出来ず、足の痛みに繋がってしまいます。
バランス能力向上機能
実はあまり知られていませんが、足のアーチはバランスを取るためにも重要な役割を果たしています。
バランス能力を考えると重要な役割を果たすアーチは「外側縦アーチ」です。
内側縦アーチは前述した衝撃吸収や、バネの機能を担っており、外側縦アーチがバランスに重要な役割を果たしています。
特に、つま先立ちなど、足の裏が地面から離れて接地面積が少なくなった時に外側縦アーチが足を引き上げてバランス能力に重要な役割を果たしています。
各アーチに作用する筋肉は?
では、3つそれぞれの足のアーチに作用する筋肉はどのようなものがあるのか?を見ていきましょう。
内側縦アーチに作用する筋肉
- 長腓骨筋
- 後脛骨筋
- 母趾外転筋
- 前脛骨筋
- 長母趾屈筋
- 短母趾屈筋
- 長趾屈筋
外側縦アーチに作用する筋肉
- 小趾外転筋
- 長、短腓骨筋
- 短趾屈筋
横アーチに作用する筋肉
- 長腓骨筋
- 母趾内転筋
- 後脛骨筋
ここで着目して欲しいことは、すべてのアーチに共通している筋肉があるということです。
それは「長腓骨筋」です!
数多い筋肉から今回は長腓骨筋について少し触れていきたいと思います。
長腓骨筋
- 起始:腓骨頭、腓骨外側縁上方2/3、前・後下腿筋間中隔、脛骨外側顆
- 停止:内側楔状骨、足底面、第一中足骨底部
- 作用:足関節底屈、外反
- 支配神経:浅腓骨神経(L4~S1)
腓骨筋はその名の通り、下腿(膝から下)の外側にある腓骨側に付着している筋肉です。
そんな中で、足のアーチを考えたときに注目すべきは「筋の停止部」です。
長腓骨筋は内側楔状骨という足の中央部分にある骨から足の裏まで繋がっている筋肉です。
そうです!!もう気づいた方もいるかと思いますが、足の裏ということは…足のアーチに大きく関与しやすいということですね!
且つ、足底面ということで、内側縦アーチだけなど1つのアーチにとどまらず、内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチ3つすべてのアーチに関与していると言えるのです。
長腓骨筋を上手く活性化させることで足のアーチ全体を上手く使うことに繋がり、全てのアーチをコントロールすることに繋がります。
各アーチが潰れてしまうと起きる影響は?
では、実際にそれぞれの足のアーチが潰れてしまい、上手く使えていない状態になるとどのような影響があるのか?という部分を見ていきましょう。
内側縦アーチが潰れてしまうと起きる弊害は?
- 前足部と言われる足の先端部分への負担が増加してしまう。
- 歩行時の立脚期(片脚立ちになったポジション)での不安定性が増加してしまう。
- 下腿(膝から下)の内旋ストレスが増加してしまう。
- 外反母趾になる確率が増加してしまう。
上記のような弊害が発生してしまいます。
外側縦アーチが潰れてしまうと起きる弊害は?
- 小指側に体重が乗り、外側荷重になってしまう。
- 足関節の内反捻挫のリスクが増加してしまう。
- 走ったあとに止まる動作が上手くできなくなってしまう。
- 外側の骨にかかる負担が増加し、疲労骨折を引き起こしてしまう可能性が増加してしまう。(第5中足骨疲労骨折など)
- 歩行時の立脚初期(足の裏が地面についた瞬間)から中期(体重が乗る瞬間)にかけて外側への動揺性が増加してしまう。
上記のような弊害が発生してしまいます。
横アーチが潰れてしまうと起きる弊害は?
- 外反母趾になる確率が増加してしまう。
- 第2~第4趾の中足部の負担が増加してしまう。
上記のような弊害が発生してしまいます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「足のアーチ」についてのまとめをお届け致しました。
- 内側縦アーチ
- 外側縦アーチ
- 横アーチ
3つの足のアーチがあることを理解していただけたかと思います。
最後にお伝えしたい点として
私は偏平足(足のアーチが潰れてしまっている状態)だから内側縦アーチだけを引き上げれば大丈夫!!
ということではないということです!
実は足のアーチは3つ全てが正常に活動することでそれぞれが十分に活動してきます。
どれかひとつでも足のアーチが崩れてしまうと他の2つのアーチにも影響が出てしまいます。
偏平足だからと内側縦アーチだけを引き上げるのではなく、3つ全てのアーチを形成させることが重要であるということを認識しておきましょう!!
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内科系疾患・整形外科疾患・予備軍の方に向けた健康増進施設、指定運動療法施設にてトレーナー従事中
運動を行う上での効果やポイント、身体についての知識など、運動に関わる様々な情報を発信していきます。
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