健康運動指導士が託される未来とは?健康運動指導士トレーナーが徹底解説

皆さんは「健康運動指導士」という資格をご存じでしょうか?
運動系の専門学校や、大学に通っている、もしくは通っていたという方はご存じの方もいるかと思います。
筆者の私は実際に「健康運動指導士」という資格を保有していますが、「健康運動指導士」とはどのような資格なのか?どのような役割があるのか?という部分について、今回は内容をまとめてお伝えしていきたいと思います。
あまり知られていない資格ですが、最近は現代では必要になってくる資格であります。
どのような場面で活躍することができるのか?という部分を実際に資格を保有している私からお伝えさせていただきます。気になる方は是非、最後までご覧ください。
▼この記事を読んで欲しい方
- 健康運動指導士という資格を聞いたことがない方
- 健康運動指導士という資格について詳しく知らない方
- 健康運動指導士という資格について詳しく知りたい方
- SHAREに所属するスタッフについて知りたい方
- 運動指導者資格について詳しく知りたい方
- 運動指導者資格をこれから取得しようと考えている方
- 運動指導者資格にはどのようなものがあるのかを知りたい方
- 内科系疾患を改善するトレーナーになりたい方
- 心疾患を改善するトレーナーになりたい方
▼この記事を読んで分かること
- 健康運動指導士とはどのような資格なのか?
- 健康運動指導士資格はどのように取得することができるのか?
- 健康運動指導士にはどのような役割があるのか?
- 健康運動指導士のカリキュラムの紹介
- 健康運動指導士はどのようなことができるのか?
- 健康運動指導士の普及活動実績をご紹介します!
健康運動指導士とはどのような資格なのか?
まずは「健康運動指導士」という資格がどのような資格であるのか?という部分からお伝えをしていきます。
まず「健康運動指導士」とは…
個々人の心身の状態に応じた、安全で効果的な運動を
実施するための運動プログラムの作成及び指導を行う者
と定義づけされています。
個々人の心身状態に合わせるということは
- 前向きな気持ちにしたり、どのようにモチベーション向上をはかるかなど心の状態を改善、良い状態を維持するか?という視点
- 怪我をしていたり、糖尿病や高血圧など内科系の疾患を発症していたりと身体に不調を抱えている方々に無理なくリスクマネジメントを行うことができるか?という視点
ふたつの視点を持ち合わせていることが必要です。
そんな中で、保健機関や医療機関と連携をとり、安全で効果的な運動を実施するために運動プログラムを作成したり、結果を追いながら都度、確認を行い、強度や程度、頻度などの計画や調整を行う役割を担います。
令和4年時点で、全国に健康運動指導士は【18,244人(女性11,594人、男性6,650人)】とされています。
日本の人口は1億2488万人あまりとされていますので、数少ない貴重な存在となります。
健康運動指導士は健康増進を担うために重要な役割を担う運動指導の専門家と言えるでしょう。
健康運動指導士資格はどのように取得することができるのか?
健康運動指導士という資格を取得するためにはいくつかの条件が存在しています。
資格を取りたいと思ってもすぐに取得することが出来る資格ではないのです。
健康運動指導士という資格を取得するためにはいくつかのステップが存在します。
1-1.大学などの健康運動指導士養成校にて養成講座を修了する
1-2.養成講座受講時に必要単位の養成講座を受講する(単位認定は既に取得している資格などによる異なる)
2-1.認定試験を受験し合格する
3-1.合格後、財団にて登録を行う
→はれて健康運動指導士の称号を取得し、5年ごとに登録更新を実施
という流れになります。
養成校は数限られている上に、健康運動指導士養成講習会を受講するにも条件があり、簡単に取得することが出来ない資格であるために、専門家として認定されています。
健康運動指導士にはどのような役割があるのか?
では、次に健康運動指導士にはどのような役割があるのか?という部分をお伝えしていきます。
健康運動指導士は上記でお伝えしたように適切な運動プログラムの作成を行い、計画、調整を行う者として定義されています。
健康運動指導士養成講座の中では様々な分野の勉強を行います。
カリキュラムの流れとしては
- 健康管理論
- 健康づくり試作概論
- 生活習慣病について
- 運動生理学
- 機能解剖学
- バイオメカニクス
- 健康づくり運動の理論
- 運動障害と予防
- 体力測定と評価
- 健康づくり運動の実際
- 救急処置
- 運動プログラムの実際
- 運動負荷試験
- 運動行動変容の理論と実際
- 運動とこころの健康増進
- 栄養摂取と運動
という16個の項目ごとに勉強を行います。
各項目の中で更に細かい分野までカテゴリー分けが行われています。
- 健康管理論
・健康の概念と制度
・生活習慣病(NCD)概論と特定健診・保健指導
・介護予防概論
- 健康づくり試作概論
・健康づくり施策と健康運動指導士の社会的役割
・健康づくりのための身体活動・運動ガイドライン
・健康日本21(第三次)における社会環境の整備
- 生活習慣病について
・メタボリックシンドローム
・肥満、肥満症
・高血圧
・脂質異常症
・耐糖能異常、糖尿病
・虚血性心疾患とリハビリテーション
・ロコモティブシンドローム
・運動器退行性疾患
・呼吸器疾患
・軽度認知障害、認知症
- 運動生理学
・呼吸器系と運動
・循環器系と運動
・脳、神経系と運動
・骨格筋系と運動
・内分泌系と運動
・運動と免疫能
・環境と運動
- 機能解剖学
・機能解剖学概論
・陸上での運動・動作各論
・水泳・水中運動
- バイオメカニクス
・バイオメカニクス:力学の基礎
・バイオメカニクス:エネルギー論
- 健康づくり運動の理論
・運動条件と適応・運動強度
・筋力と筋量を増強するための運動条件とその効果
・筋パワーと筋持久力を高めるための運動条件とその効果
・全身持久力を高めるための有酸素性運動
・障がい者の運動能力の特徴と運動
・青少年期の成長発育と運動
・女性の体力、運動能力の特徴と運動
・加齢に伴う体力の低下と運動
- 運動障害と予防
・内科的傷害と予防
・外科的損傷(頭部、頸部、上肢、体幹、腰部、下肢)
- 体力測定と評価
・体力と運動能力の測定法
・フィールドテストの実習 中年者
・高齢者の体力測定法
・介護予防に関する体力測定法とその評価
・身体組成の測定
・体力測定および身体組成測定と評価に関する実習
- 健康づくり運動の実際
・ウォームアップとクールダウン
・ストレッチングと柔軟体操の実際
・ウォーキングとジョギング
・エアロビックダンス
・水泳 ・ 水中運動
・レジスタンス運動
・介護予防と運動
・健康産業施設等現場研修
- 救急処置
・救急蘇生法
・外科的応急処置
- 運動プログラムの実際
・運動プログラム作成の基本
・健診結果・安静時心電図の読み方
・メディカルチェックの重要性
・服薬者の運動プログラム作成上の注意
・生活習慣病に対する運動療法プログラム作成実習
(1)包括的プログラム作成
(2)過体重(肥満)・肥満症と高血糖・糖尿病
(3)高血圧と脂質異常症
(4)ロコモティブシンドロームと運動器退行性疾患
- 運動負荷試験
・運動負荷試験の実際
・運動負荷試験実習
(1)トレッドミル
(2)自転車エルゴメータ
- 運動行動変容の理論と実際
・行動変容の理論
・行動変容理論の実践的適用
・実習:行動変容を意図したプログラム開発およびカウンセリング
- 運動とこころの健康増進
・ストレスの考え方と評価法
・ストレスマネジメントとカウンセリング
・QOL強化に果たす運動の役割(禁煙支援を含む)
- 栄養摂取と運動
・食生活と健康運動
・消化と吸収の機構
・栄養素の機能と代謝
・身体活動量の定量法とその実際
・栄養・食事アセスメント(低栄養対策を含む)
・栄養・食事指導の基本
上記のようなカリキュラムで構成されており、より専門的な知識を身につけるため様々な分野を勉強します。
意外と知られていないのは健康運動指導士は心疾患に対しての知識も身に着けることができるという点です。
現状、フィットネスクラブの中で心疾患のためのリハビリテーションを専門的に行っている施設は少ない為、フィットネスクラブで健康運動指導士が心疾患に対して介入しているケースは少ないですが、実際に病院などでは健康運動指導士が適切な運動プログラムを作成し、介入しているケースも多くあります。
この部分に関してはトレーナーとして健康運動指導士が知識として深く学んでいる専門分野であると言えます。
健康運動指導士はどのようなことができるのか?
では、次に健康運動指導士という資格を取得してどのようなことが出来るのか?どのようなメリットがあるのか?という部分をお伝えしていきます。
全国にいる健康運動指導士【18,244人(女性11,594人、男性6,650人)】はそれぞれ様々な場所で活動をしています。
- フィットネスクラブ:約4000人
- 診療所・病院:約3000人
- 介護老人ホーム・福祉施設:約1200人
- 保健所:約1300人
- 学校:約1000人
- フリーランス:約2500人
という内訳になっており、最も多い活動場所は【フィットネスクラブ】となります。
フィットネスクラブの中でも更に健康運動指導士が活動する場所として【指定運動療法施設】という場所があります。
指定運動療法施設は厚生労働省が運動療法を行うのに適した施設として指定した運動施設のことを指します。
指定運動療法施設として厚生労働省の認定を受けるためにはいくつかの条件が存在しています。
認定条件は以下内容となっています。
上記内容が認定条件として定められています。
上記内容から…国が認める運動施設にするためには「健康運動指導士」という資格を保持しているスタッフが在籍していることが必要となります。
これは健康運動指導士という資格でしかできない貴重なことですので、健康運動指導士という資格を取得する大きなメリットであると言えます。
指定運動療法施設は別名で【メディカルフィットネス】とも表現され、通常のフィットネスとは異なり、既に疾患を患ってしまった方などが利用する場面が多くあります。
メディカルフィットネスでは様々な疾患を抱えた方が利用されます。
- 変形性膝関節症で人工関節置換術をした方で、自身で膝を動かすことに不安を抱えている方
- 肩関節周囲炎で肩関節の動きに制限があり、日常生活に支障をきたしている方
- 高血圧を発症し、長期にわたり薬を服用している方
- 糖尿病を患っており、インスリン注射を定期的に注射していてリスク管理が必要な方
- 心疾患を発症しており、安全管理をしながら運動を行う必要がある方
など様々な身体の症状を抱えた方々が多く利用されます。
通常のフィットネスとは異なり、既に疾患を患っている方々にとっては【安全に運動を行うこと】がとても重要です。
一歩間違ると重大な事故になってしまうケースも多くあるため、健康運動指導士としてリスク管理をしながら運動を提供することが重要となります。
そのような専門的な知識が必要な場面で活動することが出来る点は非常に大きなメリットであると言えます。
健康運動指導士の普及活動実績をご紹介
では、最後にSHAREが健康運動指導士を普及するために行った活動をひとつご紹介します。
筆者の私は健康運動指導士という資格を大学在学中に試験を受験し、資格を取得しました。
健康運動指導士という資格は基本的に4年制大学で実施しているカリキュラムをこなす必要があります。
また、認定校が限られており、健康運動指導士という資格を取得するためには多くの条件が存在しています。
そんな中、在学中に健康運動指導士という資格を取得するという人を増やしたいという想いから2025年1月に【北翔大学】にて講義をさせて頂きました。
・健康運動指導士という資格を取得してどのような働き方があるのか?
・SHAREという会社ではどのようなことをしているのか?
・SHAREにいるとどのような未来が期待できるのか?
ということを中心に大学生に向けて講義をさせて頂き、実際に健康運動指導士という資格に興味を持ってくれる学生や、SHAREに興味を持ってくれる学生が多くいました。
私自身は大学在学中に健康運動指導士という資格の働く幅がこんなにも多くあるということを認識していませんでした。
ですが、社会に出てみると健康運動指導士という資格を活かす場は多くあり、今後の未来では健康運動指導士が社会的に重要な役割を担っているということを発見することが出来ました。
なかなか簡単には取得することができない資格であるからこそ、資格を取得するチャンスがある人たちには前向きに取り組んで欲しい!!私たちと共に健康な社会をつくっていきたい!!
そんな想いから様々な場面で活動の幅を広げています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「健康運動指導士」という資格の詳細や役割などについてまとめてご紹介致しました。
私自身は実際に「健康運動指導士」という資格を保有しており、「健康運動指導士」という資格を活かして現在は活動をしています。
なかなか世間的には知名度が低い資格ですが、これからの未来では重要な人材となる可能性があります。
少子高齢化が進む現代では、何よりも【予防】を行うことが大切です。
高齢になるにつれて人は自然と衰えていってしまいます。そんな中で症状や状態が悪化してから改善に導くということはそう簡単なことではありません。
介護状態になってから介護状態を脱却して自分ひとりで生活を行うことができるケースは少なく、介護状態になってから運動を始めても、状態を悪化させないようにすることが中心となってしまいます。
そのため、なる前に【予防】を行い、自分ひとりで生活を行うことが出来る、かつ、自分の脚で歩き、自分のやりたいことが一生涯できる身体になるということがとても重要です。
そんな明るい未来のために、わたしたち「健康運動指導士」が予防介護を実現します!!!
SHAREではそんな明るい未来をつくる「健康運動指導士」が多く在籍しています。
スタッフ紹介なども掲載されていますので、気になるという方は是非、ご覧ください!!
スタッフ・研修・教育|コラム|20分フィットネス スマートスタジオ
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まずはお近くの店舗にて「無料体験レッスン」を!!
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私たちトレーナーと明るい健康的な未来を手に入れましょう!!!
スタッフ一同、皆様とお会いできることを心よりお待ちしております!

- スマートウェイ/スタジオ/メディカルフィットネス小樽店
- スマートウェイ平岸店
所属の健康運動指導士トレーナー竹村です。
内科系疾患・整形外科疾患・予備軍の方に向けた健康増進施設、指定運動療法施設にてトレーナー従事中
運動を行う上での効果やポイント、身体についての知識など、運動に関わる様々な情報を発信していきます。
