「腹圧」ってなに?よく聞くキーワードを詳しく解説!|スマートウェイ
トレーニング効果も、ケガ予防も、姿勢も変える“体の土台”の話
ジムでトレーニングをしている方や
YouTubeやSNSでトレーニング動画を見ていると、
トレーナーやインストラクターがよく口にする言葉があります。
それが 「腹圧を入れてください」 という言葉。
スクワットでも
プランクでも
体幹トレーニングでも
ストレッチの場面でも
とにかくよく聞くこの「腹圧」。
でも実際のところ、
腹圧って何?
お腹に力を入れるのと何が違うの?
入ってるかどうか、どうやって分かるの?
抜けると何が起こるの?
こうした疑問を、ちゃんと理解できている方は意外と少ないかもしれません。
今回は
運動初心者の方にも分かるように
でも
「なんとなく」では終わらないように
「腹圧」について、基礎からじっくり解説していきます。ぜひ最後までお読みください!
そもそも「腹圧」とは?

腹圧とは、一言でいうと
「お腹の中の圧力」 のことです。
もう少し噛み砕くと、
お腹の内側(腹腔)を
風船のように内側から膨らませ
体の中心を安定させる力
これが腹圧です。
ここで大事なのは、
「腹筋をギュッと固めること」=腹圧ではない という点。
腹圧は
お腹を“硬くする”というより、“内側から支える”感覚
に近いものです。
イメージで理解する「腹圧」

腹圧を理解するために、よく使われる例えがあります。
■ 空のペットボトルと、水が入ったペットボトル
空のペットボトル
→ 押すと簡単につぶれる
→ 不安定水がパンパンに入ったペットボトル
→ 押してもつぶれにくい
→ 安定している
この「水が入って内側から支えられている状態」が、
腹圧が入っている体 です。
人の体も同じで、
お腹の内側に圧がかかることで
背骨が安定する
体がブレにくくなる
力を効率よく伝えられる
という状態になります。
腹圧を作っている“4つの筋肉”

腹圧は、1つの筋肉だけで作られているわけではありません。
主に関わるのは次の4つです。
① 横隔膜(呼吸の天井)
息を吸ったときに下がる、ドーム状の筋肉。
腹圧を作るうえで 最重要 といってもいい存在です。
② 腹横筋(お腹のコルセット)
お腹の一番深いところにある筋肉。
お腹をぐるっと包む“天然のコルセット”。
③ 骨盤底筋群(お腹の底)
骨盤の底で、内臓を支えている筋肉群。
意外ですが、腹圧ととても深い関係があります。
④ 多裂筋(背骨の裏側)
背骨を細かく支える筋肉。
腹圧が入ることで、働きやすくなります。
これらが
上下・前後・左右からバランスよく働くことで
腹圧は成立します。
「お腹に力を入れる」との違い
初心者の方がよくやってしまうのが、
お腹をへこませる
腹筋をギュッと固める
息を止める
これらを「腹圧」だと思ってしまうこと。
でも実は、
❌ よくある間違い
お腹を薄くする
呼吸が止まる
肩や首が力む
⭕ 正しい腹圧
お腹が360度ふくらむ
呼吸ができる
体の中心が安定する
腹圧は
力むものではなく、支えるもの
という意識が大切です。
腹圧が入ると、体はどう変わる?

① トレーニング効果が上がる
腹圧が入ると、
力が体の中心から手足へスムーズに伝わります。
スクワットで脚に効きやすくなる
腕立て伏せで体がブレない
重さに負けにくくなる
結果として
同じ動作でも、質が一段階上がる のです。
② 腰や肩を痛めにくくなる
腹圧は、背骨の“天然サポーター”。
腹圧が入っていない状態で動くと、
腰が反りすぎる
背中が丸まりすぎる
関節だけで支える
という状態になりやすく、
痛みやケガにつながります。
腹圧があることで、
背骨が安定
負担が分散
無理な動きが減る
ケガ予防の要 と言っても過言ではありません。
③ 姿勢が安定する
腹圧が弱いと、
反り腰
猫背
立っているだけで疲れる
という状態になりやすくなります。
腹圧が入ると、
体の中心で立てる
背骨が自然な位置に戻る
余計な力が抜ける
「姿勢を良くしよう!」と頑張らなくても、
結果的に姿勢が整う のです。
腹圧が「抜けている」とどうなる?

逆に、腹圧がうまく使えていないと、
体はさまざまなサインを出します。
・トレーニングしても効いている感じがしない
・腰だけが疲れる、痛くなる
・呼吸が浅い
・お腹だけポッコリ出やすい
・長時間立つとつらい
これらはすべて、
体の中心が安定していない状態 から起こりやすいものです。
日常生活でも腹圧は使われている
腹圧は、ジムだけの話ではありません。
重いものを持つとき
立ち上がるとき
くしゃみをするとき
子どもを抱き上げるとき
無意識のうちに、私たちは腹圧を使っています。
ただ、
運動不足やクセによって
そのスイッチが入りにくくなっている 人が多いのです。
初心者向け:腹圧の感じ方ステップ

ステップ① 仰向けで呼吸
仰向けに寝る
片手をお腹、片手を胸に
息を吸って、お腹がふくらむのを感じる
息を吐いても、お腹を潰しすぎない
→ 胸よりお腹が動けばOK。
ステップ② 360度に広げる意識
息を吸うとき、
前(お腹)
横(わき腹)
後ろ(腰)
すべてに空気を送るイメージ。
ベルトを内側から押す感覚が出てくると◎。
ステップ③ 呼吸しながらキープ
息を止めない
会話できるくらいの余裕
力みすぎない
これが
「使える腹圧」 です。
腹圧は「入れっぱなし」にしなくていい
大切なポイントとして、
腹圧は常に100%で入れるものではありません。
動く前に準備として入れる
力が必要な瞬間に使う
終わったら自然に抜く
オンとオフを使い分けることで、
体は楽に、長く動けるようになります。
なぜ腹圧が弱くなってしまうのか?

「腹圧が大事なのは分かったけど、
そもそも自分は“入れられていない気がする”…」
そう感じる方も多いはずです。
腹圧が弱くなりやすい背景には、
現代ならではの生活習慣があります。
● 長時間の座り姿勢
デスクワークやスマホ操作で、
お腹が折れた姿勢が続くと、
体幹の筋肉は“使われない状態”に慣れてしまいます。
● 浅い呼吸
ストレスや緊張が多いと、
呼吸が胸だけになり、
横隔膜が十分に動かなくなります。
● 運動経験の少なさ
「力を出すときに体の中心を使う」
という経験が少ないと、
腹圧のスイッチが入りづらくなります。
これらは年齢や性別に関係なく起こるもの。
逆に言えば、
意識して練習すれば誰でも取り戻せる機能です。
腹圧が使える人・使えない人の動きの違い
同じスクワットをしていても、
腹圧の有無で体の使い方は大きく変わります。
■ 腹圧が抜けている場合
動作の途中で腰が反る/丸まる
下半身より先に腰や背中が疲れる
回数を重ねるとフォームが崩れる
■ 腹圧が入っている場合
動きが安定している
脚やお尻に効いている感覚がある
呼吸が乱れにくい
トレーナーが
「もっと腹圧入れましょう」と声をかけるのは、
フォームを細かく直したいからではなく、
体全体の“土台”を整えたいからなのです。
腹圧とダイエットの意外な関係

腹圧は
「痩せるためのテクニック」ではありません。
ですが、腹圧が使えるようになると、
結果的にダイエットがうまく進みやすくなります。
理由はシンプルで、
大きな筋肉が使える
動作効率が上がる
疲れにくく、継続しやすい
という状態になるから。
特に、
お腹だけが痩せにくい
体重は落ちても体型が変わらない
と感じている方は、
腹圧が抜けたまま動いている可能性があります。
体の中心が安定すると、
手足が“ただ動くだけ”の運動から、
“全身を使う運動”に変わっていきます。
まとめ:腹圧は「特別な人の技術」じゃない
腹圧というと、
少し難しく、専門的に聞こえるかもしれません。
でも実際は、
体を守るための仕組み
効率よく動くための土台
誰もが本来持っている能力
です。
正しく理解して、少しずつ練習すれば
運動初心者の方でも必ず身につきます。
トレーニングの効果を高めたい方も
ケガなく続けたい方も
日常生活を楽にしたい方も
ぜひ一度、
「腹圧が入っているかな?」
と意識してみてください。
体の使い方が、きっと変わってきます。
スマートウェイで体の使い方を知ろう!

スマートウェイは、ただトレーニングする場ではなく身体の使い方、うまく使えていない筋肉と過剰に使いすぎてる筋肉を理解したり日常生活で役立つ知識をトレーナーが解説しながらセッションを行うので、「ただ動かす」から「理解して動かす」という質の高いトレーニングに代わります。
なぜ自分にこのトレーニングが必要なのか?
なぜ今まで効果が出なかったのか?も理解できますので、効果が圧倒的に違います。
ぜひ最寄りのスマートウェイで体験してみませんか?
▶スマートウェイ店舗一覧はこちら
▶スマートウェイ体験レッスンについてはこちら
スマートウェイ運営事務局で広報を担当している佐藤です。
いま知りたい情報などをタイムリーにお届けいたします!