トレーニングやストレッチで「呼吸」が大切な理由
トレーニング中やストレッチ中、トレーナーからこんな声かけをされたことはありませんか?
「息止まってますよ〜」
「ゆっくり吐きながら動きましょう」
「呼吸を止めないでくださいね」
正直、
「フォームのほうが大事じゃないの?」
「筋肉を動かすことのほうが重要じゃない?」
そう思ったことがある方も多いかもしれません。
ですが、実は呼吸はトレーニングやストレッチの“土台”。
どんなに正しいフォームでも、どんなに良いメニューでも、
呼吸が乱れるだけで効果は半減し、場合によってはケガの原因にもなるのです。
今回は、
なぜトレーナーは呼吸を大切にするのか
呼吸を止めると体の中で何が起きているのか
意識すべき「正しい呼吸」
ダイエット・姿勢・不調改善と呼吸の関係
などを、わかりやすく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
そもそも「呼吸」って何をしているの?
呼吸の役割は、大きく分けてこの3つです。
酸素を体に取り込む
二酸化炭素を体の外へ出す
自律神経を整える
特に運動中は、
筋肉は大量の酸素を必要とします。
酸素がしっかり届いている筋肉は
よく動く
疲れにくい
ケガをしにくい
逆に、酸素が足りない筋肉は
すぐに疲れる
力が出ない
動きが雑になる
つまり、呼吸は筋肉のガソリンのようなもの。
ガソリンが少ない車が走らないのと同じで、呼吸が浅いままでは体は本来の力を発揮できません。
なぜトレーナーは「呼吸」を口うるさく言うのか

トレーナーが呼吸を気にする理由は、大きく分けて4つあります。
① ケガの予防のため
呼吸を止めると、体は一気に緊張します。
すると、必要以上に力が入り、
首や肩に力が入る
腰が固まる
関節の動きが悪くなる
この状態でトレーニングをすると、
腰痛・肩痛・首の違和感につながりやすくなります。
特に運動をはじめたばかりの方ほど、
「頑張ろう!」と思った瞬間に息を止めがちです。
② 効果を最大化するため
同じ動きをしていても、
呼吸が整っている人
呼吸が止まっている人
では、トレーニング効果がまったく違います。
呼吸をしながら動くと
筋肉が伸びやすい
力が入りやすい
可動域が広がる
逆に呼吸を止めると、
筋肉は固くなり、動きは小さくなります。
トレーナーが
「吐きながら動きましょう」
と言うのは、筋肉を一番効率よく使えるタイミングを作るためなのです。
③ 自律神経を整えるため
呼吸は、自律神経と深く関わっています。
吸う息 → 交感神経(緊張・活動)
吐く息 → 副交感神経(リラックス)
運動中に呼吸が浅くなると、
交感神経ばかりが優位になり、
体がこわばる
疲れやすい
運動後も興奮状態が続く
「運動したのに、なぜか疲れが取れない」
という人は、呼吸が原因のことも少なくありません。
④ 姿勢・体幹と直結しているから
実は、呼吸に使われる筋肉の多くは
体幹(インナーマッスル)です。
特に重要なのが
横隔膜
腹横筋
骨盤底筋
これらは、姿勢を支える筋肉でもあります。
つまり、
呼吸が浅い=体幹がうまく使えていない
という状態。
姿勢改善や腰痛予防を目的としたトレーニングで
呼吸が重要視されるのは、このためです。
呼吸を止めると、体の中で何が起こる?

では、呼吸を止めたまま運動すると、体の中では何が起きているのでしょうか。
血圧が急上昇する
息を止めて力を入れると、
血圧が一気に上がります。
特に
スクワット
腹筋
プランク
などでは注意が必要です。
高血圧の方や、運動に慣れていない方は
めまい・頭痛・気分不良につながることもあります。
筋肉が「守り」に入る
呼吸が止まると、体は
「危険かも?」と判断します。
すると筋肉は
縮こまる
固くなる
動きを制限する
結果として、
可動域が狭くなる
余計な力が入る
狙った筋肉に効かない
という悪循環に。
脳が疲れやすくなる
呼吸が浅い状態では、脳にも酸素が届きにくくなります。
すると
集中力が落ちる
フォームが乱れる
「もう無理」と感じやすくなる
「体は動けるのに、気持ちが先に折れる」
という経験がある方は、呼吸が浅い可能性もあります。
運動初心者がまず意識したい「呼吸の基本」

難しいことは考えなくてOKです!
まずは、次の3つだけ意識してみてください。
① 力を入れるときは「吐く」
基本ルールはこれだけ。
立ち上がるとき
押すとき
持ち上げるとき
→ 息を吐く
吐くことで、
体幹が安定
余計な力が抜ける
動きがスムーズ
になります。
② 吸うより「吐く」を長めに
多くの人は
「ちゃんと吸おう」と意識しがちですが、
実は大切なのは吐くこと。
しっかり吐くと、
自然に空気は入ってきます。
目安は
「吸う:吐く=4:6」
くらいのイメージ。
③ お腹・背中が動く呼吸を意識する
胸だけが上下する呼吸ではなく、
お腹や背中がふわっと広がる呼吸が理想です。
仰向けで寝た状態で
お腹に手を当てて呼吸する練習もおすすめです。
ストレッチ中の呼吸が、体を変える
ストレッチで
「痛いところまで伸ばす」
「我慢する」
そんなイメージを持っていませんか?
実は、
呼吸が深いほど、ストレッチ効果は高まります。
吐く息に合わせて筋肉はゆるみやすくなり、
可動域が広がる
痛みが出にくい
リラックス効果が高い
というメリットがあります。
ストレッチ中に
「痛い!」
と感じたら、一度呼吸を見直してみてください。
ダイエットにも「呼吸」は関係している?
実は、かなり関係しています。
呼吸が深い人ほど、脂肪は燃えやすい
脂肪が燃える過程では、
最終的に二酸化炭素として体外に排出されます。
つまり、
呼吸が浅い
吐ききれていない
状態では、
脂肪燃焼効率も下がりやすいのです。
呼吸が整うと、食欲も落ち着く
呼吸が浅いと自律神経が乱れ、
無性に甘いものが欲しくなる
食べていないのに疲れる
といった状態になりやすくなります。
運動×呼吸を整えることで、
「無理な我慢をしないダイエット」にもつながります。
「うまく呼吸できていない人」に多い特徴

肩が常にこっている
首が前に出ている
口呼吸が多い
寝ても疲れが取れない
運動するとすぐ苦しくなる
ひとつでも当てはまる方は、
呼吸を見直すだけで体が変わる可能性大です。
トレーナーが伝えたいこと
トレーナーが
「呼吸大事ですよ」
と言うのは、
厳しくしたいから
口うるさく言いたいから
ではありません。
安全に、楽しく、長く運動を続けてほしいからです。
呼吸が整うと、
運動が楽になる
効果を実感しやすくなる
自分の体に意識が向く
結果として、
「運動が嫌じゃなくなる」人がとても多いのです。
まとめ:まずは「息してる?」でOK
完璧な呼吸をしなくて大丈夫です。
まずは
息を止めていないか
吐くことを忘れていないか
この2点だけ意識してみてください。
呼吸が変わると、
トレーニングも
ストレッチも
日常の動きも
驚くほど楽になります。
体を変える第一歩は、
筋トレでも、ストレッチでもなく「呼吸」かもしれません。
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