背骨は全部でいくつある?どんな作りなのか把握して身体の調子を整えよう
突然ですが、あなたは背骨は全部で何個あるかご存知ですか?
背骨はいくつかのブロックに別れており、それぞれで形が異なり動かしやすい方向も異なります。
背骨を理解することで様々な身体の不調を改善することに繋がりますので、今回の内容を参考にしてみてください。
是非、最後までご覧下さい。
背骨の役割は?
背骨=脊柱と表現されます。
脊柱の役割は大きくわけて3つあります。
- 頭部・体幹部を支える「支持機能」
- 頭部・体幹部を屈伸、側屈、回旋させる「運動機能」
- 脊髄・馬尾神経を容れ、保護する「神経保護機能」
上記の3つの機能を失うとそれぞれで、様々な弊害が起こります。
①支持機能
崩れてしまうと脊柱の不安定性が生じ、首の痛みや肩こり、腰痛となる可能性が高まります。
②運動機能
崩れてしまうと首や腰を動かす時に制限がかかり、運動を行う時に怪我をする可能性が高まります。
③神経保護機能
崩れてしまうと指先に痺れが出たり、神経性の筋力低下により力が入りづらい、感覚が分からないなどの症状を誘発する可能性が高まります。
3つの機能全てが重要となるため、どの機能も失わないように運動をしていくことが大切です。
背骨の作り
背骨がどのような作りなのかをお伝えしていきます。
脊椎はいくつかのブロックに別れています。
- 頚椎:7個(C1~C7)
- 胸椎:12個(Th1~Th12)
- 腰椎:5個(L1~L5)
の骨が連なって構成されています。
合計で24個の骨が連なっているということです。
24個の骨、1つひとつは椎体と呼ばれます。
椎体は頚椎・胸椎・腰椎でそれぞれで形が異なり、機能や動きも異なります。
ほとんどの椎体は、前側と後ろ側でそれぞれの役割を果たしています。
- 前側:円筒形をした椎体
- 後ろ側:弓状の椎弓
で構成されています。
また、椎体はそれぞれの間に椎間板と呼ばれるクッションのようなものが存在しています。
椎間板は荷重を分散させるショックアブソーバーとして機能しつつ、椎体間の運動を可能にしています。
椎体間を椎間板だけで繋げようとすると、不安定な状態となってしまうため、後ろ側には椎間関節と呼ばれる関節を構成しています。
椎間関節は関節の出っ張り部分同士が向かい合うように形成されています。
椎間関節には神経受容体といわれる感覚センサーのようなものが存在し、脊柱の位置を感知する役割を果たします。
年齢に伴い変化する
年齢を追うごとに椎体は*退行変性をきたします。
退行変性をきたすことで、水分量が減ってしまい、脊柱の支持機能・運動機能が低下してしまいます。
退行変性が起きることで身体には様々な弊害が出てきます。
- 椎間板の変性による椎間板ヘルニア
- 椎間孔の狭小化による脊柱管狭窄症
- 過剰な負荷による骨棘形成(とげのようなもの)
- 骨棘形成による神経の圧迫
など、様々な弊害が出てきてしまいます。
退行変性は必ず防げるものとはいかないですが、変性程度を少なくしたり、傷害のリスクを減らすことは出来ます。
できる限り、退行変性を防ぐためには脊柱に負担の少ない姿勢を保つことや、筋力をつけることがポイントです。
*退行変性
新陳代謝の低下により、体の細胞、組織、構造の機能が少しずつ衰えて戻らないことを指します。いわゆる「老化現象」のこと。
脊柱の正常な弯曲とは
脊柱は横から見ると一直線ではなく、弯曲している状態が正常です。
正常な配列として
- 頚椎:前弯
- 胸椎:後弯
- 腰椎:前弯
この弯曲の程度は個人差が大きいとされています。
特に若い女性は頚椎の前弯が少なく、後弯になってしまうケースも多くみられます。
正常な脊柱の配列は生理的弯曲と表現されます。
生理的弯曲は骨盤や仙骨の状態の影響を受けやすいです。
骨盤が前傾位で仙骨の傾きが大きくなると、腰椎の前弯が強くなります。運動連鎖で腰椎の前弯が強くなると胸椎の後弯、頚椎の前弯も強くなってしまいます。
このように、骨盤や仙骨の状態によって脊柱の生理的弯曲が整ったり、崩れたりしてしまうのです。
頚椎とは
頚椎は全部で7個です。
7個の頚椎のうち、上部・中部・下部に分けて簡単に説明をしていきます。
上部
第1頚椎=環椎
環椎は後頭骨(頭蓋骨)との連結をしています。
頭部を支える骨として、ギリシャ神話で知られるアトラスとも呼ばれることがあります。
後頭骨一環椎間(CO-C1)は合計約15°程度のうなずき運動が可能です。後頭骨一環椎間では関節の形態上、頭を横に回すような運動は行うことができません。
第2頚椎=軸椎
環椎一軸椎間(C1-C2)は、特徴的な形態をしていて、その特徴的な形態から頭を横に回すような運動を行うことが出来ます。
左右約45°の非常に大きな可動域を有しています。
うなずき運動は合計約10°程度は可能ですが、頭を横に倒すような運動は行うことが出来ません。
中部
第3頚椎~第7頚椎は似たような形をしています。
形態的に類似していますが、下側にいくにつれて胸椎の形に近づくような形態をしています。
下部
第7頚椎=隆椎
第7頚椎の棘突起は他の頚椎と比べて大きく、体表から良く触れることができます。
中部・下部頚椎は前後に動かす頷きのような動きが得意な関節です。
特に第4頚椎~第5頚椎、第5頚椎~第6頚椎での可動域が広いとされており、約20°の動きがあります。
また、上部頚椎と比較し、下部頚椎は水平に近い形をしており、首を回すような運動が得意とされています。
胸椎とは
胸椎は全部で12個です。
胸椎は12対の肋骨と連結し、胸郭を形成し、心臓・大血管・肺を保護しています。
第1肋骨から第 10肋骨は通常は胸骨と強固に連結しています。
第11肋骨、第12肋骨は胸骨と結合しておらず、他の肋骨と比べてある程度の可動性を有しています。
このため第1胸椎から第10胸椎は外力に対して安定性が高く、転倒や交通事故などの大きな外力によって脊椎損傷が生じる際には、可動域を有する第11胸椎、第12胸椎に起こることが多いとされています。
腰椎とは
腰椎は全部で5個です。
腰椎は身体の重さを支えるため、他の脊椎骨に比べて大きな椎体を有する形状をしています。
振り向く動きのような身体を回す可動域は少なく、前屈や後屈のような前後の動きを得意としています。
腰椎は腰部疾患で最も影響を受けやすい関節となりますので、形が崩れてしまうと疾患を誘発する可能性が高まります。
それぞれどの程度動くもの?
『頚椎・胸椎・腰椎』
それぞれ形が異なることで、得意な動きも異なります。
それぞれで、どの動きが得意なのか、どの程度の可動域があるのかを確認していきましょう。
屈曲
- 頚椎:65°
- 胸椎:35°
- 腰椎:50°
伸展
- 頚椎:40°
- 胸椎:25°
- 腰椎:35°
側屈
- 頚椎:35°
- 胸椎:20°
- 腰椎:20°
回旋
- 頚椎:50°
- 胸椎:35°
- 腰椎:5°
以上のことから
- 頚椎:屈曲
- 胸椎:回旋
- 腰椎:屈曲
の動きがそれぞれ得意だということが分かります。
また、頚椎が屈曲・伸展・側屈・回旋どの方向の動きでも3関節で最も可動域が大きいことが分かります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は背骨について簡単にご紹介致しました。
背骨は頚椎・胸椎・腰椎と別れており、それぞれに異なる特徴があります。得意な動きなどを理解することで、日々の運動に役立てて頂ければ幸いです。
頚椎・胸椎・腰椎は全て背骨として繋がっています。
どこかひとつが不調になると身体全体の不調に繋がってしまう可能性がありますので、背骨全体の状態を整えていきましょう。
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内科系疾患・整形外科疾患・予備軍の方に向けた健康増進施設、指定運動療法施設にてトレーナー従事中
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